検査について

  • 動物の検査というと何を想像しますか?

  • 初めてであればどなたも心配されると思います。
    『無理やり押さえつけて、痛い思いをするのだろうか?』
    『すぐに麻酔をかけるのだろうか?』
    そんなことはありません。
    動物の体調と性格を判断した上で、飼い主さまと相談しながら行います。
  • 動物は体調不良を言葉で伝えることができないので、治療に必要な情報を得るために検査行います。こうして動物の痛みや不快感の原因を探るのです。
    当院では主に、下記のような検査を行っております。
    今は、動物の検査も日々進歩しており、痛い思いや無理強いなく検査を行うことができるようになってきています。
  • 緊張が強い子や怖がりな子は、飼い主様の立会いのもとで検査を行わせていただく場合がございます。


(1)手術前検査

  • 通常、手術や特定の処置を行う前には、麻酔薬や鎮静剤を使用します。しかし、それらの薬剤は動物の体には負担をかけてしまうものでもあります。そこで、手術前には、そういった薬剤の使用に際し、動物の体に危険はないか、また安全な手術・処置が可能かどうかを把握するために行います。

  • 主に血液検査、レントゲン検査、心臓超音波(エコー)検査、尿検査、血液凝固検査といったものを行います。そこで異常が見つかった場合には、さらに別の検査を行う場合があります。

  • 検査はさまざまな種類があります。

  • 1種類の検査で異常が発見されることはあまり多くなく、ほとんどの場合数種の検査を組み合わせて行います。

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(2)血液検査

  • 赤血球や白血球、電解質(ミネラルバランス)、各種臓器にかかわる項目を調べ、身体全体の異常を見つける検査です。その他、必要に応じて身体に異常があるかどうか、特定のウイルスに感染しているかどうか、血液がうまく凝固するかどうかなどを調べます。

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(3)尿検査

  • 尿の濃さ、pH、タンパク、尿糖、尿潜血を調べ、顕微鏡を使って結晶や細胞を調べることにより尿道、前立腺、膀胱、腎臓などの異常を発見できます。

  • 特に尿比重は、腎臓機能を知る重要な手がかりになるため、最初の検査として行います。

 


(4)便検査

  • 便の寄生虫などを調べます。

  • 慢性的に下痢や嘔吐が続く場合には、消化管内の寄生虫が原因であることがあります。

  • 正確に検便を行うためには、新しい便が必要なので、多くの場合診察中に採取します。

  • ただし便を取ることを嫌がる子の場合には、来院直前に小指の先くらいの大きさの便をお持ちください。

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(5)X線検査

  • 内臓の形の変化や身体のどこかの痛みが予想されたとき、骨折や脱臼の確認、関節炎などを調べるために行います。

  • なんとなく身体が不調そうだと思われたときも、一般的に行う検査です。

  • しこり(腫瘍らしきもの)や、間違って食べてしまった異物が発見されることもあります。

 

 


(6)超音波(エコー)検査

  • 主に血液検査や、レントゲン検査などで異常が発見された場合に行います。

  • 痛みや出血がなく安全ですぐに行うことができますが、検査部位を毛刈りする必要があります。

  • 内臓を調べる場合に、犬猫で約12時間以上の絶食が必要になる場合があります。

  • 心臓の機能や内臓の形態を調べる検査として、最も優れた検査です。

 


(7)内視鏡

  • 吐き気や下痢が止まらないなど胃や十二指腸、大腸の内側を見るために行います。また間違って飲み込んでしまったおもちゃなどの異物の発見や除去を行います。

  • 胃や腸の一部を採取して、組織病理検査を行うことによって一般的な検査では見逃してしまう病気を発見することができます。病気がはっきりすれば、適切な治療法がわかります。

  • また小さい胃内異物であれば、胃を切開することなく異物を取り出すことが可能です。

  • 麻酔をかけなければならないという欠点はありますが、身体を切開する必要がないため、比較的身体への負担が少ない処置と精密検査を行うことができます。

 


(8)病理検査

  • 通常の診察あるいは他の検査によって、しこりや異常が発見されたときに、それが何かを知るために行います。

  • 細い注射針を使って採取する場合は、診察中にすぐ行いますが動物が嫌がったり、そのしこりの一部を切除して検査を行う必要がある場合には、鎮静剤の投与や局所麻酔の投与、麻酔などを行い、動物が苦痛に感じないように行います。

  • 採取された検体は、院内で調べる場合や、特定の検査機関に依頼する場合があります。


(9)注意事項

  • 検査前には、食事や飲水の制限が必要な場合がありますので事前によくご確認ください。

  • 検査に時間がかかる場合がございますので検査期日、時間はお守りくださいますようお願いいたします。飼い主様の予定が急に変わってしまった場合は、ご連絡ください。

  • 検査費用は高額なものが多くございます。 費用が気になる方は、検査の必要性についてよくご説明させていただきますのでお問い合わせください。

  • 検査中に容態が急変した場合、飼い主様のお断りなく治療させていただく場合がございます。

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