避妊・去勢手術

  • 生後6ヵ月を目安に行いますが、4~5ヵ月で行うこともあります。

  • オスは睾丸摘出術、メスは子宮卵巣摘出術を行い、両術ともにすべて摘出するためもとに戻すことができない手術です。

(1)対象動物

  • 当院で避妊・去勢手術を多く行っている動物は以下の通りです。

    • 犬  ・ 猫 ・ ウサギ(主に去勢)

(2)目 的

  • 犬、猫、ウサギの(主に去勢)避妊・去勢手術の目的はなんでしょう?

  • 飼い主さんはさまざまな悩みを抱えていらっしゃる方も多いようです。 生殖器にはさまざまな機能があり、もともと身体に備わっている器官ですから手術を希望される場合には、後悔しないようにその目的をはっきりさせることが大切です。

  • 将来予想される病気のため(主に犬)

  • 子宮蓄膿症を含む子宮卵巣疾患、乳腺腫瘍(犬のメス)、睾丸腫瘍、性ホルモンが関わってくる腫瘍、前立腺疾患、会陰ヘルニアなど、なお乳腺腫瘍は3回目の発情までに避妊手術を行うと発生率が減るといわれています。

  • 現在抱えている病気や問題行動のため

  • 上記の病気も含まれます。他に・・・ 糖尿病、性ホルモン性脱毛、オスの尿路形成術に伴う去勢など生殖器から出る性ホルモンは他の病気を悪化させることがあります。 例えば、メス犬の糖尿病などは、発情時に非常に血糖値が不安定になり、思わぬ合併症を引き起こすことがあります。攻撃性をなくすため、おとなしくなってもらうため、発情時の問題行動、人や他の動物への異常なほどの攻撃性は時として性ホルモンが関わってきます。ただし、その攻撃性はもともと持っている性格に大きく左右されます。 発情したメス、それに誘発されたオスは敏感になり、異常なほどうるさく鳴く場合や、特に、オス猫では室内でのマーキング行動に困ることがあります。それらを改善するために、避妊・去勢手術を行いますが、効果は70%未満であることが多いようです。

  • 発情時の陰部からの出血が大変(犬のメス)

  • メス犬は、発情時に陰部からの出血が見られます。 自分で舐めて、飼い主さんが気づかないほどであればよいのですが、量が多かったり自分で舐めたりしない子の場合は、部屋が汚れて大変など飼育上の大きな問題となることがあります。

  • 発情時に体調を崩す

  • メス犬に多いですが、年に1~2回の発情時に 精神的に不安定になったり食欲がなくなる場合があります。もちろんオス犬や猫でも時々見られる症状です。

  • どんどん子供が増えてしまう(主に外で飼っている猫)

  • 猫が家の中と外を自由に行き来している場合、他の猫との接触する機会が増えるので、いつの間にか妊娠していた・・・ということがよくあります。 飼ってくれる方が大勢いればよいですが、現実は甘くなく生まれた子供たちをどうしようと悩む飼い主さんが大勢いらっしゃいます。

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(3)欠 点

  • 避妊・去勢を行えば、すべての問題が解決するでしょうか?

  • 実際はそうではなく、『思ったほどの効果がなかった』、『やっぱりやめておけばよかった』と思わないために、避妊・去勢手術の欠点も理解しておきましょう。

  • 太ってきた。

  • 一番多く聞く悩みです。
    避妊・去勢手術を行うと、基礎代謝が約30%落ちるといわれています。 生殖のための行動が減ったり、性格が穏やかになることで、手術前と同じ量を食べているのにどんどん太っていくことがあります。 そのような場合には、運動量を増やすために散歩の時間を長くしたり、食事制限を行うとよいでしょう。避妊・去勢後の為の食事も出ていますので、お問い合わせください。

  • やっぱり飼っている動物の子供がほしくなった。

  • 残念ながらこれには対処方法がありません。
    一度失った生殖器はもとに戻せませんので、手術前によく考えて後悔しないようにしましょう。

  • 手術を行ったのに定期的にうるさく鳴く。

  • オスの場合には性格的な要素が強いと思います。
    どうしても何とかしたい場合には、精神的に穏やかにするお薬を処方する場合があります。

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(4)方 法

  • すべての方法において全身麻酔で行います。

  • 全身麻酔は全身状態によっては100%安全とはいえない場合もあり、その危険性を少しでも知って安全に行うために、すべての動物に『術前検査』をお勧めします。
    術前検査は血液検査、レントゲン検査、心エコー検査、尿検査が基本です。 動物によっては、できない場合もあるので注意が必要です。

  • ※当院で行えない検査もあるため、術前検査ですべての疾患が発見されるわけではありません。

    子宮卵巣摘出術(メス)

  • 開腹し子宮と卵巣をすべて摘出する手術です。
    手術後はもとに戻せません。
    通常抜糸が必要な方法をとりますが、何らかの原因で抜糸不可能な場合に、埋没法(抜糸の必要がない方法)を行います。

  • 睾丸摘出術(オス)

  • 陰嚢、あるいは陰嚢近くの皮膚を切開し睾丸を二つとも摘出します。
    手術後はもとに戻せません。
    通常犬では抜糸が必要な方法をとりますが、何らかの原因で抜糸不可能な場合に埋没法(抜糸の必要がない方法)を行います。
    猫は抜糸の必要はありません。

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(5)費 用

  •  
    去勢手術(税抜)
    避妊手術(税抜)
    16,200円~
    23,760円~

    27,000円~
    (体重により変わります)

    32,400円~
    (体重により変わります)
    ウサギ
    21,600円~
    37,800円~
  • 上記手術費用は、手術後1泊の入院費、点滴費、投薬費、手術後5日分の抗生物質(化膿止め)が含まれます。

    詳細はお問合せください。(0258-34-4970)

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